今回はサラリーマンの代名詞、スーツについて。
仕事で着用したり行事で着用したり、誰しもが一度は着たことがあるのではないでしょうか。
特にサラリーマンだとほとんどの方が休日以外をスーツを着用して過ごします。
だからこそ少しのポイントを意識するだけで他人との差がつきやすく、オシャレに見られやすくなる。
そんなビジネスシーン、スーツの着こなしについてです。
基本的に無理におしゃれになろうという意識はスーツスタイルには必要ありません。
そもそも、スーツの着こなしは所属している会社、環境によって拘れる幅がマチマチです。
例えば、公務員や金融関係、営業関係や自営業など仕事によって具体的な着こなし方、拘れるレベルは決まってしまい、これはどうしようもありません。
では、人によって出来る出来ないの制限があるスーツスタイルをどのように均等におしゃれに見えるようにするのか。
その答えは着こなし方の基本のルールを知ることにあります。
スーツは良い意味で着こなし方の答えが既に存在しています。
これをしっかりと守ることでコーディネート的なテクニックを使わずとも、誰でもきちんと綺麗にスーツを着用することが可能です。
スーツは身体に合ったサイズ感できっちりと着ると、シワや苦しさが無くなり、着こなしの正解⁼スーツスタイルの完成系に近づきます。
これだけでぐっとおしゃれに見えるのです。
そのポイントを確認していきます。
まずはその前提知識として、スーツスタイルがどのようなアイテム構成になっているのか、選び方を、そしてサイズ感のポイントをみていきます。
テーラードジャケット
スーツの顔とも言えるジャケット。
まずは特徴的な各部の名称と簡単な紹介です。
シングル、ダブル
ジャケットのディティールにおいて最も違いが分かりやすいポイントです。
シングルスーツ
スーツ、と聞いてほとんどの方がイメージするであろう超絶スタンダードな仕立てです。
フロントのボタンが一列に並びビジネスからフォーマルまで対応できる基本の形。
それ故に後述する襟の形やボタンの数など細かなポイントに影響されやすく、着こなし方も幅広くなっています。
ビジネスシーンでは迷うことなくシングルスーツを選びましょう。
本記事ではシングルスーツを前提として説明していきます。
ダブルスーツ
ボタンの並びが二列になっているスーツです。
シングルよりもかっちりとしたドレスのレベルが強い仕立てで、
ジャケットの面積が必然的に大きくなり、
マフィアのボス的な人がよく着ているイメージです。
ちなみに、
高価な生地を多く見に纏うことで相手への礼儀を示し、
ラペル
ラペルとは下襟のこと。
ジャケットを見たときに初めに目につきやすいポイントです。
後述の着こなし方にも関わってきますが、
ノッチドラペル
よく見かけるであろう定番の襟型です。
ラペルの上部が斜め下、地面に向いている形です。
初めの一着としてはもちろん、
ピークドラペル
こちらはノッチドラペルとは逆、
直線的な印象が強く、かっこいいです。
ただ、
ビジネスシーンではドレッシーな印象が強くなりすぎて使いづらい
ベント
ベントとはジャケットの後ろ裾に入っている切れ込みのこと。
ジャケットの運動性の確保と見た目の印象にもつながる、
主に3種類です。
センターベント
中央に切り込みのあるスタンダードなタイプです。
若々しくスタイリッシュなイメージで、
サイドベンツ
左右に切り込みのあるタイプ。
センターベントと比べ、
ヒップ全体が隠れるため、
またスラックスのポケットに手を突っ込んだかっこつけポーズがよ
ベントで迷ったらサイドがオススメ。
ノーベント
切り込み自体が無いもの。
余計なディテールがなくなるので非常にミニマルな印象です。
フォーマルスーツ、
フロント
ジャケットのフロントボタンの数もスーツによって変わってきます
ボタンの数が増えるほど、
1つボタン
ビジネスシーンにおいてはこちらはオススメしません。
ボタンがひとつなのでボタン位置が下がりVゾーンが広く開きかな
ホストが着ているテーラードジャケットなイメージです。
2つボタン
ボタンが2つのタイプです。
ビジネスシーンにおいてドレスのレベルが適度で、
ボタンは2つありますが上だけ留めて下は外しましょう。
それが正しい着こなしです。
段返り3つボタン
ボタンは3つとクラシックな印象ながら、
上のボタンは飾りボタンとなるため、
ボタンの位置からくるVゾーンの開きは2つボタンと変わらないた
ちなみにスーツ発祥のイギリスでは昔からこの段返り三つボタンが
3つボタン
段返りでは無いタイプ。
こちらは上と真ん中、2つのボタンを留めましょう。
Vゾーンが狭くなるためきっちりとした真面目すぎる印象になり、
テーラードジャケットのサイズ感のポイント
ここからはサイズ感のポイントを見ていきます。
ジャケットはスーツスタイル構成アイテムで最も見るべきポイント
肩幅
スーツは肩で着る、
裾上げ、脇詰め等スーツは基本お直し前提で着るものですが、
逆に言うと、
ジャストサイズの選び方は、
このサイズ感を選ぶと、ジャケットのラペル(襟)
適正サイズより小さいと方が詰まって窮屈な印象に、
大きいと肩のラインが余り、
スーツを試着したとき一番初め見るポイントは肩、
袖丈
全体の印象にも大きく影響を与えるポイントのひとつ、袖丈。
基本的には親指の先から袖口までが10〜
具体的には手首のくるぶしに袖口がかかるぐらい、
また、手のひらを床と平行に曲げ手の甲に袖口が触れる程度です。
スーツスタイルの袖口に見られるポイントはジャケットとシャツの
ここをきちんと見るか見ないかで本当に印象が変わるので少しシビ
着丈
基本的にはジャケットの着丈はヒップに3分の2程度かかるくらい
ヒップが完全に隠れても、見えすぎていてもよくないです。
特に初心者はカジュアルでのジャケットのイメージからか短めにし
ベントの種類、センターベント、サイドベンツ、
トレンドが反映されやすい着丈。
タイト目のスーツだと短め、
このように短いとカジュアル寄りに、
身幅
身幅とはジャケットの胴回りのゆとり。
ボタンを留めて確認します。
留めた状態で握りこぶしをジャケットの内側に入れて確認しましょ
こぶしひとつ入る程度の余裕がジャストサイズになります。
余裕がありすぎるとジャケット全体が大きく見えてしまいシルエッ
ラペル
サイジングではなく着こなし方になりますが前述の通り、
ラペル幅もスーツの着こなし、
基本的にラペル幅が太ければ太いほどクラシカルで重厚な雰囲気に
太さによってワイドラペル、レギュラーラペル、
ワンポイントとして、ラペル幅、シャツの襟の長さ、
これを踏まえてシャツ、ネクタイも見ていきましょう。
ちなみに、
現在、
スタンダードな着こなしとしては標準的な太さのレギュラーラペル
以上がジャケットの基本的なディテールとサイジングのポイントで
肩幅、袖丈、着丈、
スラックス
スーツのパンツのことです。
ジャケットと同じようにスーツ全体の印象に大きく影響を与えるの
まずは各部の名称と紹介から。
センタークリース
デニムやチノパンとスラックスの大きな違いのひとつである特徴で
センタークリースとはスラックスの中心に走っている折り目のこと
このセンタークリースによってスーツの見栄えがはっきりと変わっ
ではその折り目がどのような効果を与えているのでしょうか。
それは全体への安定感とスタイルアップ効果です。
試しにスーツスタイルの写真のセンタークリースを消して見ましょ
何かぼやけるような、のっぺりしたような印象を受けるはずです。
センタークリースが入ることでスラックスの中に強弱が付き、
また地面に向かって一直線にラインがあるので背骨がきちんとある
もうひとつの効果がスタイルアップです。
折り目があることで、
脚を長く見せることで全身のバランスも良くなり、
シングル、ダブル
スラックスの裾にはシングル仕上げ、ダブル仕上げという2種類の
特徴を簡単に説明するとシングルは裾の折り返し無し、
シングル仕上げ
ダブル仕上げ
この2種類で印象の違いがあります。
シングルはフォーマル寄りで冠婚葬祭からビジネスまで使える万能
また裾上げをする時ほとんどのスラックスがダブルの折り返しの幅
細くも太くもできるのですがバランスの良い通常幅は4センチ程度
スラックスのサイズ感のポイント
次にスラックスのサイジングのポイントです。
ウエスト位置
まずは普段からスーツを着用している方もなぜかあまり意識してい
正確な位置はスラックスのウエストが腰骨の上に乗っている位置に
試着の際に間違って合わせてしまうと裾上げが不正確になってしま
ウエスト
スラックスのウエストに手のひら1枚入る程度の余裕がジャストサ
これより緩いとベルト着用時にウエスト周りにシワが寄ってしまい
また細身に履きたいからといってウエストまでギリギリのサイジン
なので、ジャストで履いた方が綺麗にすっきりと見えるのです。
ワタリ
スラックスのワタリ(もも周り)も印象が変わるポイント。
太ももの前後の生地にひとつまみずつ摘める程度の余裕があると良
タイトめが良いからといってあまりにピタピタだと窮屈感が出てし
スキニーなどのようにスラックスのシルエットの印象を決めるのは
ワタリはきちんと余裕をもたせておきましょう。
股下
スラックスの裾上げ後の長さについて。
ビジネスによっても違いますが基本的にハーフクッション程度の長
そもそも裾の長さはクッションの出方によって判別します。
クッションとはスラックスの裾がシューズに乗っかって出来る弛み
シューズの上にしっかり乗って大きく弛みの出ている長さがワンク
少し弛みはあるもののソックスがギリギリ見えない程度がハーフク
完全にスラックスの裾とシューズが離れているのがノークッション
すっきり見せるためにはノークッションが最も適していますが、
なのでノークッションよりきちんとしていてワンクッションよりす
以上がスラックスのポイントです。
スラックスは腰骨に乗っかる程度の位置で履き、
今回はスーツの基本となるジャケットとスラックスの特徴とサイズ
次回以降でシャツやネクタイ、シューズなどなど解説予定です。