GUがなんとキム・ジョーンズとのコラボコレクションを発表しました。前回は世界的デザイナーのアエロシン-レックス・メストロヴィックとコラボし、独特なグラフィックを多用したストリートを感じさせるアイテムで話題になりましたね。
ちなみに筆者もスウェットシャツを購入。肉厚の生地感と絶妙なグラフィックのバランスがお気に入りでよく着用しています。
そんなGUが今回コラボするのは、あのルイヴィトンとシュプリームとのコレクションの立役者として有名な「キム・ジョーンズ」。
ラグジュアリーとストリート、相反するとも言える両ブランドを組み合わせたコレクションは世界中に衝撃を与えました。
その人気ぶりも物凄く、日本での発売時には南青山のショップから代々木公園まで行列ができたそうです。恐ろしい。。。
そんなデザイナーの次のコラボレーション相手がGU。2018年3月21日よりGUの一部店舗、オンラインストアにて発売中です。
この記事を読めば、今回のコラボで本当に買いなアイテムがわかります。
キムジョーンズとは
どことなく韓国人ぽい名前ですが、イギリス人のデザイナーです。自身のブランド「キム・ジョーンズ」を持ちながら、多くの企業とコラボしています。
中でも昨年ルイ・ヴィトンとシュプリームを組み合わせたコレクションを発表したのが衝撃でした。正反対の要素を合わせて新しいイメージに進化させる印象が強いです。
ブランド経歴的にはアーティスティックディレクター(デザイナー)として、ダン・ヒルやルイヴィトンなどを経て、つい先日ディオールオムに異動となっています。
今回のGUコラボはブランド「キムジョーンズ」が2008年に休止して10年目ということから、過去のコレクションの復刻の意味合いもあるということです。
こちらがキムジョーンズオリジナルのブランドです。
どことなく今回のコラボアイテムに通ずるものがあるかと思います。
今回のGUコラボは定番品のユニクロよりトレンドアイテムに強いGUとのコラボの方が個性を殺すことなく過去のアーカイブを復刻できると考えていたのかもしれませんが、結果的に良くも悪くもキムジョーンズの個性が暴発してしまった印象がありました。
アイテムレビュー
先日GU実店舗に行ってアイテムを確認してきたので、レビューします。オンラインでは軒並み完売でしたが、実店舗には在庫潤沢でした。なので、取扱店舗が近くにある場合実店舗に見行くのがオススメ。
人気のアイテムだとオンラインでもかなり早く完売していたので、作っている数も少ないのかと思いましたが、店舗の状況を見る限り一部商品を除いてまだ急がなくても大丈夫そうです。
カラーブロックフーディジャケット(KJ)
フード付きのコーチジャケット。どれも主張が強めで原色が多くどぎついカラーリング、しかもそれぞれ面積が大きいのでド派手になっています。配色的にアヒルのディズニーキャラクターが思い浮かびました。
素材感も薄く、特に高級感は感じられないものなので、ド派手カラーリングと相まって安っぽい印象になっています。シルエットは若干のゆとりがある今っぽい作りです。
フード付きで目立つので、これからの季節にフェスなどに出かける際は使えるかな...。
デニムジャケット(KJ)
着用画像もメインコーデに使われていて今回のメインと思しきアイテム。詳細は分かりませんがエクザイル系の方が着用されていたようで、オンライン、実店舗共に全カラー、サイズ完売でした。
グラフィックが刺繍で入っているため、プリントされたものより高級感があります。
特にホワイトはボディと同色の糸で刺繍されているため、程よいアクセントになっています。
ピンク刺繍のキムジョーンズ節炸裂のブルーはなかなか難しそうですが、今回のコラボを象徴するアイテムでもあり人気は高いです。付属するキャラクター型ワッペンは使わない方が吉でしょう。
シャンブレーシャツ(長袖)KJ
今回シャツ系はカットソーやアウター類と比べ生地感が非常に良いです。レーヨンとリヨセルの混紡生地を使用していて、強烈な艶感が特徴です。
生地自体が春夏向けで薄く、全体的に少し余裕もあるためドレープが生まれ、さらにこのアイテムの高級感を高めています。陰影が生まれるため実際は商品画像よりも濃いネイビーのイメージです。
シルエットはややゆとりのあるつくりのためジャストで着用したい方はワンサイズ下げても問題ないでしょう。ボタン自体はチープな素材ですが、生地と同色系のネイビーを採用しているので悪目立ちすることなく全体の雰囲気は壊していません。ちなみに、ボタンにキムジョーンズの刻印が入れてありますが、そこまで目立ちません。
襟が若干大きめなので、第一ボタンまで閉めてクリーンな着こなしがおすすめ。
春夏用のシンプルなシャツが欲しい方にはオススメできるアイテムです。
チェックシャツ(長袖)KJ
上記のシャンブレーシャツと素材、シルエット、各部のディテールもまったく同じ色柄違いの商品です。こちらはメインの色がホワイトということもあり、艶感は抑えめ。
しかし、ドレープ感があるため薄めの生地と相まって涼やかできちんと感があります。
柄はネイビーとブラックの組み合わせの大ぶりなウィンドウペンチェックです。どちらもダークトーンでボディ含め色数も抑えめで大人っぽく爽やかな雰囲気になっています。
こちらのボタンもメインの色と合わせてホワイトになっていて、目立たない仕様になっています。
一枚で袖まくりして着ても様になるし、カーディガンの下などインナー用途でも使いやすい良いバランスのアイテムです。柄シャツを持っていない方や、春夏用シャツがない方にオススメです。
ヘビーウェイトビッグT(7分袖)(EOTLG)(KJ)
がさっとした素材の7部丈カットソーです。カラー展開はホワイト、ブラック、ネイビーの三色。
個人的にはこの商品に期待していたんですが、見事に裏切られました。半端袖や長めの着丈が今の気分で、裾のサイドスリットや胸の刺繍グラフィックなど各部にこだわりのポイントが見受けられたのですが、如何せん生地感がよくない。
ヘビーウェイトと言う割には薄めの生地で、もろそうな印象。まさに昔のGUのイメージのような生地感です。生地以外がとても好みだった故に非常に残念でした。
グラフィックT(半袖)(EOTLG)(KJ)
半袖カットソーに英字グラフィックをプリントしたアイテム。
こちらは上述のヘビーウェイトと生地感が異なり、グレーはコットンとレーヨンの混紡、ホワイトとブラックはコットンになっていてどちらも艶のあるしっとりとした生地です。
特にブラックはその艶を最大限に感じることができ多少派手めなプリントの印象も和らげられています。
形はスタンダードなシルエットなので着回しもしやすいでしょう。3色の中ではブラックがおすすめで、例えば夏にスラックスと合わせて着用したいアイテムです。
総評
GUとキム・ジョーンズとのコラボコレクション、キムジョーンズのこれまでの経歴が非常に魅力的だったため、期待しすぎたのかもしれません。
デザインや攻めた色使いはさすがだと思いますが、GUがキムジョーンズの求めるクオリティまで届いていなかった印象を感じました。
アウター、パンツなど独特なデザインやカラーリングのアイテムはチープでGUバレもしやすいかと思いますが、シャツ、半袖カットソーはデザインも生地感もいいバランスで普通に使えるアイテムでした。
やはりコラボ企画はGUより、定番品が強い=生地感などベースがしっかりしているユニクロの方が向いているのでしょう。今後またGUがコラボするのであればその進化に期待です。
今回のコラボアイテムを見た結果になりますが、時期的にちょうどヴィトンからディオールに移る準備期間に発表されたことから、片手間コラボだったと考えることもできますね。